2011年7月7日木曜日

『機動戦士ガンダム The Origin』アニメ化決定

さて、発表からもはや1週間以上経っていますが、『機動戦士ガンダム The Origin』がアニメ化されることになりましたね。アニメ化には賛否両論ありますが、とりあえずここは素直に喜びたいと思います。何せファーストは30年以上前の作品。その後、多くのメディア(おもにゲーム)でアップデートした名場面を何度となく見ていますが、それを再び一作品として拝めるのは、やっぱり嬉しい。単純に綺麗になった、表現力豊かになった『機動戦士ガンダム』を見たいから。 が、複雑な心境であるのも事実です。なぜなら、この事には幾つかの問題点があるからです。

先ずは、声優陣の問題。セイラ・マス(/キッカ/ハロ)役の井上瑤さんは、2003年にお亡くなりになっている。ギレン役は田中崇さんで、既にお亡くなりになっているけど、銀河万丈さんが引き続き代役するとしていいか。ドズル役の郷里大輔の訃報も去年の事。マ・クベ役の塩沢兼人さんもお亡くなりになったし、ブライト役の鈴置洋孝さんもいない。調べていると、結構声優陣が既にお亡くなりになってるんですね。ワッケイン(曽我部和恭さん)、ククルス(徳丸完さん)、ウラガン(戸谷公次さん)、ガデム/エッシェンバッハ侯(水鳥鐵夫さん)達も。このあたりは、皆さん一新せざるを得ないのかな?既にどの声優さんもベテランぞろい、このあたりをどう解決するかは、ファーストのファンとしては心配なところ。
もうひとつの問題は、ここまで膨らんでしまった『ガンダム像』を、単にコミカライズされた『The Origin』だけで映像化して済むのかという点。 『機動戦士ガンダム』という作品は、余りにも多くの派生作品があり、また、ファン層が大いに切り開いていったMSVなどの領域が存在します。もはや、この世界は、ファーストで描かれた世界だけでなく、ジョニー・ライデン達が活躍する世界と、シロー・アマダ達が奮闘する世界、クリスがアレックスを駆る世界をも内包するものとなっています。そういう世界で、どこまでの世界を切り取るか。もちろん主戦場はThe Originのタイムラインでしょうが、それだけで収拾がつくかどうか。
そして、これが一番重要となるところでしょうが、この作品をアニメ化する事によって訴えかけるテーマは何になるのか?と言うこと。 どうも、各方面を見ている限りでは、原作者であり、総監督だった富野由悠季さんが一線を引いているということ。そうなれば、作品として訴えかける事は、何があるのか。
今回のアニメーション化、リバイアサン化してしまった商業機械としての『ガンダム』に、餌を与え続けなければならないからこその新規映像化とも見えなくない。 ガンダムシリーズは、今までも迷走を続けてきました。『Gガンダム』では思いっきり脱線し、『ガンダムW』以降は女性ファン層を獲得することに苦心し、『SEED』では中学生ファン層を獲得に走り、今度の『AGE』では小学生ファン層獲得に躍起。でもやっぱりそれだけでは心許ないから、『UC』や『The Origin』でファースト世代の30、40歳代を再度取り込もうとしている気がする。
正直なところ、『ガンダム』はそろそろ畳んだ方がいい「風呂敷」ではないかとも思っている。 確かに新たなMSが出てくる事は嬉しいし、それらをパイロットとしてゲーム内で駆るのは楽しい。が、寄り添えない、共感できない作品を伴っていれば、それら作品中のMSをゲーム内で操縦しようとは思えない。自分は、『Gガンダム』、『ガンダムW』、『∀ガンダム』等の作中の機体は、ゲーム中一切触れない。『SEED』の機体もほとんど触れない。作中の主人公の能力が、余りにも絶大すぎて、全く共感できないから。 『風呂敷』を畳んで、新たな領域に進んでいくことが出来ない最大の理由、それは富野由悠季さんの影が余りにも大きく、それを乗り越えられない事にあるのでしょう。『ガンダム』シリーズは、ある意味「テラ・ヒット」。メガ・ヒットでは言い表せられないほどの作品。それを意図して創造することは、不可能でしょう。でも、どこかで終わりが来る。もしかしたら、今回の『機動戦士ガンダム The Origin』のアニメ化が終焉の鐘の音かもしれない。

そんな事を考えながら、ネットサーフをしていて興味深い作品と出合いました。『密会―アムロとララァ』。富野由悠季さんがファースト放送から18年後に書いた、本当の意味での『機動戦士ガンダム』の原点回帰の作品。早速アマゾンで注文、取り寄せる事にしました。もちろん中古本しかありません。 一度この作品に触れてから、アニメ化された『機動戦士ガンダム The Origin』を見てみたいと思います。彼が、ファーストを描いてから20年近くの時間を経て、改めて書き綴った『ガンダム』だから。それを見た上で、『ガンダム』ファンとしての今後を考えたいと思います。
The Originアニメ化
30年の時を経て、新たに映像化されることになった『機動戦士ガンダム The Origin』。これがガンダムシリーズの新たな船出になるか、それとも終焉になるか…。

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